ゴールドマン・サックス(GS.N)のデービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)は月曜午後、同行の第3・四半期のトレーディング収入が前年比10%減少するとの見通しを示した。同氏は、これは特に8月の厳しいマクロ経済背景によるものだと指摘した。
サロモン氏は、バークレイズ(BCS.N)主催の金融業界カンファレンスで投資家に対し、債券、通貨・商品(総称してFICCとして知られる)、株式の収益は、2023年第3四半期の好調な業績の後、減少する可能性が高いと語った。が下落の主な原因です。
バークレイズのアナリスト、ジェイソン・ゴールドバーグ氏がサロモンに対し、FICC取引で直面した課題について尋ねると、「特に何もない。2023年の第3四半期は非常に好調だ」と答えた。
ゴールドマン・サックス株は月曜の時間外取引で1%下落した。同株価は年初から26%上昇しており、S&P500種と同様、過去最高値に近い水準にある。
ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレー(MS.N)などの銀行は大規模なトレーディング業務を行っており、多くの場合、世界の金融市場の変動と密接に関係している。市場は8月初旬に全体的に売られ、その後同月後半には損失のほとんどを取り戻した。
近年、ゴールドマン・サックスを含むウォール街の多くの銀行はビジネスモデルの多様化を目指し、ウェルスマネジメントなど、より予測可能な利益をもたらす銀行への依存を強めている。
第2四半期におけるゴールドマン・サックスのFICC収益は前年同期比17%増の32億ドルで、FICC融資からの収益は約8億5000万ドルとほぼ記録的な水準となった。株式収入も7%増の32億ドルとなった。
サロモンはまた月曜日、投資銀行活動は「改善し続けている」と述べ、受注残に明るい兆しがあると指摘した。ただ、資金スポンサーからの活動は「期待したほど早くは回復していない」とし、今後活動が回復するとの見通しを示した。
金利が高止まりする中、大手投資銀行は新規株式公開や買収など大型取引へのアドバイスが減少している。企業幹部や顧問らが連邦準備理事会(FRB)の利下げを予想しており、法人顧客からの大口取引の需要が高まると予想されており、この傾向はここ数カ月で逆転し始めている。
投資家は来月、ゴールドマン・サックスとそのライバル企業が第3・四半期決算を発表するときに、業績の全容を知ることになる。
記事の転送元: Golden Ten Data