米国の5月の消費者物価指数が横ばいとなり、インフレデータに期待が高まったことを受けて、6月12日に仮想通貨市場は急騰した。

米国の消費者物価指数(CPI)データは先月、4月の0.3%から低下し、変化はなかった。前年比(YoY)CPIも4月の3.4%から5月の3.3%に低下し、データは変わらないとの予想を上回った。

コアCPI前年比は先月3.6%から3.4%に低下し、2021年4月以来の最低水準となった。一般的なコンセンサスでは、この指数は3.5%ポイント低下すると予想されていた。

CoinGeckoによると、データの改善を受けて、暗号通貨の時価総額は3%増加して2兆6,500億ドルに達した。ビットコイン(BTC)は2日間の急騰を4%上昇で破り、69,300ドルを超えた。一方、イーサリアム(ETH)は執筆時点で3%近く上昇して3,639ドルとなっている。

BNB、ソラナ(SOL)、XRP、ドージコイン(DOGE)、トンコイン(TON)など、上位10トークンにランクインした他のデジタル資産も、この日、小幅な上昇を記録した。

CPIデータにより上位10のデジタル資産が急上昇 | 出典: CoinGecko

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インフレデータの低下は暗号通貨の価格を押し上げる可能性がある

QCPキャピタルのレポートによると、暗号通貨のトレーダーと投資家は、来たる連邦公開市場委員会(FOMC)の会合でより冷静なインフレデータが発表されると予想しているという。

同社は、6月13日のコールオプションの「積極的な購入」と資金調達率の上昇を指摘し、市場が上昇する見通しを示している。

QCPキャピタルのアナリストは「FOMCが中立的な結果になれば、仮想通貨市場は再び高値を試すことになるかもしれない」と述べた。

Fedが他の中央銀行の決定を真似れば、暗号通貨やリスク資産に流動性が流入する可能性がある。最近、欧州中央銀行とカナダ銀行は金利を引き下げた。このニュースを受けて米ドル指数(DXY)は30日ぶりの高値に上昇し、投資に利用できる資本が増えたことを意味する。

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