米ドルは下落、市場はインフレ後のデータで利益を確定
ドルは予想を上回る米国のインフレ統計を受けて上昇したが、水曜日には若干下落した。米連邦準備制度理事会(FRB)の今年の利下げ時期の可能性についての洞察が得られる今後の経済指標を前に、投資家は上げを固めようとした。
午後の取引では、通貨バスケットに対するドルを示すドル指数は0.1%下落し102.85となった。最近、1月以来最大の週間下落率を記録したにもかかわらず、ドルは年初から依然として1.5%上昇している。
アナリストらは、ドル指数の軌道は米連邦準備理事会(FRB)の緩和期待に大きく依存していると示唆している。 FRBの利下げが2025年まで延期されるのではないか、あるいはインフレが加速して利上げの可能性があるのではないかとの懸念がここ数週間で浮上している。この不確実性により、米国経済が景気後退は回避するものの、トレンドを上回る成長とインフレに見舞われるシナリオに対する懸念が再燃しており、これを「ノーランディング」懸念と呼んでいる。
米国経済が一貫して予想を上回っているため、変動はあるものの、ドル高傾向が蔓延しています。
市場はインフレが持続する可能性を懸念している。 2月の米消費者物価指数(CPI)は予想を上回り、インフレがある程度回復していることを示した。 CPIの0.4%上昇は予想と一致したが、前年比3.2%上昇は予想の3.1%を若干上回り、コア数値も予想を上回った。
夏までにFRBが利下げしないとの予想にもかかわらず、6月利下げの可能性はわずかに低下したのみで、約67%にとどまっている。 FRBは次回会合で政策金利を据え置くと予想されている。
投資家は経済の軌道をさらに洞察するために、木曜日の米国小売売上高統計、生産者物価指数(PPI)報告書、失業保険申請件数を心待ちにしている。
一方、トレーダーらは日本の春季賃金交渉を注意深く監視している。