ロシア銀行、デジタルルーブルの発行はインフレを招かないと主張
ロシア銀行は、デジタルルーブル(ロシア中央銀行デジタル通貨)の発行は、インフレや通貨発行量を制御する国家の仕組みには影響しないと説明した。同銀行は、新通貨は国の金融安定にリスクをもたらさず、銀行システムの機能も変更しないと明言した。
ロシア銀行:デジタルルーブルは国の金融安定にリスクをもたらさない
ロシア銀行は最近、ロシアの中央銀行デジタル通貨(CBDC)であるデジタルルーブルは、国家の金融政策の管理方法を変えるものではないと説明した。2025~2027年の中央銀行の政策の方向性を概説した草案の中で、銀行はデジタルルーブルの発行後も同じツールでインフレをターゲットにし続けると示唆した。
この文書の中で、銀行は次のように述べている。
「国家通貨のデジタル形式の出現は、金融政策を実施する仕組みには影響しません。ロシア銀行は、銀行に流動性を提供し、それを吸収するオペレーションを実施することで、引き続き金融市場金利を管理する。」
ロシアのCBDCは小売通貨であり、中国のデジタル人民元と同様に、ユーザーは直接支払いを行うことができる。これは、一部の国が研究している、マネーネットワークの金融機関間の取引を円滑にすることに重点を置くCBDCとは異なる。
アナリストは、デジタルルーブルとそれがロシア経済に及ぼす可能性のある影響について懸念している。それでも、銀行は、インフレ効果はなく、現金と銀行口座の資金の需要を増やすだけで、通貨発行は増やさないと評価した。
銀行はまた、2層構造の現在のシステムは維持され、信用機関は引き続き貸し手として機能し、人々の貯蓄を保管すると宣言した。これらの機関は、デジタルルーブルをサポートし、顧客に口座を開設し、デジタルルーブルを使用して取引を行うツールを提供する必要がある。