CryptoPotatoによると、ノースカロライナ州に拠点を置くヘッジファンドマネージャーのMorgan Creek Digitalは、人工知能(AI)、ブロックチェーン技術、チップ、データ機会への投資に特化した新しいファンドのために約5億ドルを調達することを目指している。新しいファンドは、AIとブロックチェーン技術、そしてデータから価値を引き出すために必要なチップを統合する初期段階の企業に焦点を当てる。

モルガン・クリークは、ビットコインのマイニングやデータセンターでのAIモデルのトレーニングに使用される高性能チップなど、さまざまな分野にまたがる技術を求めている。このヘッジファンドマネージャーは、すでに欧州、米国、中東・アフリカ(EMEA)、アジア太平洋(APAC)など、複数の地域のパートナー、政府系および機関投資家、企業役員と協議している。同社はまた、この新しいファンドを通じて地域的なプレゼンスを拡大する計画だ。

モーガン・クリーク・デジタルのゼネラル・パートナー、マーク・ユスコ氏は、「Web3の世界的展開により、MCDは最高のCEOやパートナーとのつながりを求めて国際市場でより多くの時間を費やすことになるだろう」と述べた。同社は、EMEAとAPAC地域、特に中東がAIとブロックチェーン分野への投資増加により、将来のテクノロジーのリーダーになると考えている。設立以来、モーガン・クリークは4億4000万ドル以上を調達しており、APAC諸国は生成AIへの投資を3倍に増やし、EMEA諸国では同じ分野への資本注入が40%増加すると予想している。この成長により、来年までに新たに300億ドルの純投資が追加される可能性がある。

モルガン・クリーク・デジタルの発表は、暗号資産ベンチャーキャピタル市場が回復の兆しを見せ、特に初期段階の企業において昨年に比べて資金調達が活発化している中で行われた。ギャラクシー・リサーチのレポートによると、2024年の最初の2四半期には、数十億ドルを調達した取引が相当数あったという。暗号資産ベンチャーキャピタルの資金フローは2022年第1四半期にピークを迎えたものの、その後の四半期は減少傾向にあり、2024年第1四半期には603件の取引で25億ドルを調達した。2024年第2四半期には、取引件数がわずかに減少したものの、577件の取引で32億ドルを調達し、さらに好調な数字となった。今年は強気相場が見込まれるため、投資家は取り残される恐怖(FOMO)と競争の激化を経験し、取引件数と調達額が急増する可能性がある。