市場では日銀が早ければ今月にも利上げに踏み切るとの観測が高まり、活況な社債市場での10年国債に対する投資家の需要が減退し、新規発行債券のプレミアムが上昇している。金利上昇に対する懸念がクレジット市場に浸透する中、指標となる10年米国債利回りは今週再び1.1%に達し、2011年以来の高水準に並んだ。日銀が今年初めにイールドカーブコントロールを終了し、利回りの上昇を容認して以来、信用市場は圧力にさらされている。三井住友日興証券の原田健太郎チーフクレジットアナリストは「市場では金利上昇が予想されており、金利変動が大きくなり、10年債の需要は弱まっている」と述べた。