Cointelegraphによると、イーサ(ETH)は2025年第1四半期に市場上昇を牽引する可能性があり、それぞれ518%と161%急上昇した2017年第1四半期と2021年第1四半期の好調なパフォーマンスを彷彿とさせる。Coinglassのデータによると、これらの利益は、同じ期間のビットコイン(BTC)の11.9%と103.2%のリターンを上回った。上昇期待は、スポットイーサ上場投資信託(ETF)への資金流入によって部分的に煽られており、過去24取引日のうち22日間で25億ドルを超える純流入が見られ、大きな動きを見せている。Farside Investorsなどの業界専門家の中には楽観的な見方をしており、イーサETFは2025年までに500億ドルを超える純流入を引き付ける可能性があると予測している。

しかし、見通しは全員一致で強気というわけではない。10x Researchの創設者であるMarkus Thielen氏は、より慎重な見解を示し、2025年にイーサリアムは「タカ派的」なマクロ経済環境により期待を下回る可能性があると示唆している。同氏は、連邦準備制度理事会が最近、2025年の利下げ予定回数を減らす決定を下したことで、イーサリアムやビットコインのようなリスクオン資産にとって不利な環境が生まれる可能性があると指摘している。フェデラルファンド金利は、2025年に3.9%付近で安定すると予想されており、これは以前の予想の3.4%よりも高く、市場の勢いを弱める可能性がある。これらの課題にもかかわらず、Thielen氏はビットコインが楽観的なシナリオで160,000ドルに達する可能性を依然として見ているが、125,000ドル付近で安定すると予想している。

CoinGeckoのデータによると、現在ビットコインは93,492ドルで取引されている一方、イーサは3,997ドルで、過去24時間で0.6%上昇しているものの、2021年11月の史上最高値4,878ドルからは30.3%下落している。暗号資産市場全体も後退しており、連邦準備制度理事会の政策調整を受けて時価総額は12.1%減少して3.41兆ドルとなっている。市場がこれらのマクロ経済の課題を乗り越える中、イーサが2025年第1四半期の上昇をリードする可能性は、規制の展開や市場の流動性状況など、さまざまな要因に左右される。