ドナルド・トランプ氏のホワイトハウス復帰の騒ぎが収まる中、仮想通貨業界では、新大統領のデジタル資産やWeb3全般に対する友好的な姿勢に沸き立っている。トランプ氏の当選後、3兆ドルを超えて急騰した世界の仮想通貨市場は、今後4年間でより明確な規制とより友好的なビジネス環境が導入されると楽観視している。

市場の上昇と政策予測はさておき、仮想通貨エコシステムは、誰がトランプ氏のWeb3とブロックチェーン分野での舵取りを手助けするのか疑問に思っている。この件に近い情報筋によると、TRONの創設者ジャスティン・サン氏は、今後数週間以内にトランプ次期大統領と会う予定だという。この会談の噂は、サン氏が仮想通貨とWeb3技術の主要アドバイザーとしての役割に就くのではないかという憶測を巻き起こした。

主要なブロックチェーンプラットフォームの1つであるTRONの創設者であるサン氏は、Web3イノベーションの熱心な支持者として知られている。同氏が顧問の役割を担うことになれば、同氏の影響力は、デジタル資産規制からDeFiイノベーションの促進まで、トランプ政権のあらゆる取り組み方を形作る可能性がある。

サン氏は、業界内での専門知識と人脈を活かして、規制当局と暗号通貨起業家の間の緊張関係を橋渡しし、ブロックチェーンリーダーと政府の間に直接的なつながりを確立する立場にある。

リップル社のブラッド・ガーリングハウスCEOもトランプ大統領との潜在的な協議に関わっているとされている。ソーシャルメディアのユーザーらはガーリングハウス氏の最近の活動にすぐに気付き、その中には会談をほのめかす投稿に「いいね!」する行為も含まれており、これをさりげない確認と解釈する者もいた。

最近のFOXビジネスのインタビューで、ガーリングハウス氏は自身の関与の可能性についての質問を避けたが、政権がブロックチェーン技術への関心を高めていることを示唆した。

市場は熱狂的に反応

仮想通貨市場は、より建設的な規制アプローチの可能性に後押しされ、トランプ大統領の当選に熱狂的に反応した。ビットコインは11月13日に93,434ドルの過去最高値を付け、過去1年間で価値が2倍になり、選挙以来30%急騰した。イーサリアム(ETH)も急騰し、33%上昇して3,220ドルに達した。

ブロックチェーンの転換点

ジャスティン・サン氏と他の仮想通貨リーダーが顧問の役割を担えば、ブロックチェーンとWeb3が米国の政策に統合される方法に大きな変化がもたらされる可能性がある。こうした協力は、イノベーションを促進するだけでなく、成長と消費者保護のバランスをとる規制枠組みの基礎を築くことになるかもしれない。

サン氏の潜在的な役割は、ブロックチェーンの先駆者としての評判と合致しており、一貫して分散化と技術の民主化を推進してきた人物である。一方、ガーリングハウス氏の関与は、暗号通貨と従来の金融の交差点を切り開く幹部の視点をもたらすだろう。彼らは共に、ブロックチェーン分野の多様な可能性を象徴している。

トランプ政権が形を整える中、仮想通貨界の大物たちの関与の噂は、世界経済の形成におけるデジタル資産の役割の拡大を浮き彫りにしている。サン氏もガーリングハウス氏も自らの役割を認めていないが、彼らの参加の見通しだけでも、政治の舞台における仮想通貨セクターの影響力の高まりを示している。