ビットコインのジェネシスブロックがブロックチェーン技術の台頭を通じて金融サービスやその他の業界に大きな混乱を引き起こしてから14年が経ち、米国当局はようやく暗号通貨の将来と経済的影響に関心を寄せ始めている。
12月14日、財務会計基準審議会(FASB)は、投資家との議題協議(5年ぶり)を経て、財務諸表において暗号資産を保有する企業に対する新たな会計および開示要件について議論した。提案された規則は、2023年上半期に発表される予定である。
数日前、米国証券取引委員会(SEC)は、暗号資産市場の最近の動向に関するサンプルレターを配布し、企業に対し、開示において「事業内容、リスク要因、経営陣の議論と分析を含む、提出書類全般において暗号資産市場の動向に対処する必要性」を考慮するよう求めた。
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法律専門家によると、この変化は仮想通貨業界や金融サービス業界の多くの関係者に影響することになるという。「金融市場全般、特に仮想通貨業界に、多方面にわたり、最終的にはマクロとミクロの両面で大きな影響を及ぼすはずだ」と、ブキャナン・インガソル・アンド・ルーニー法律事務所の証券・金融詐欺担当株主であるマーク・コーンフェルド氏はコインテレグラフに語った。同弁護士は次のように述べている。
「まず、委員会は、マドフのポンジースキームが世界に公開された後と同じように、この分野内外で事業を行っている数千(それ以上)の企業を積極的に監視し、本格的な規制調査を実施するだろう。市場関係者は皆、委員会による規制執行手続きの大幅な増加、および委員会の管轄権に対する法的異議申し立ての継続を合理的に予測し、十分に期待すべきだ。」
仮想通貨は内国歳入庁(IRS)の注目の的になりつつあるとも報じられており、IRSの犯罪捜査部門はデジタル資産やサイバー犯罪に取り組むため数百人の新しい捜査官を雇用している。IRSは、自らのデータサイエンティストとともに仮想通貨関連企業と協力し、金融犯罪と戦うための「共生関係」を築くことを目指している。
米国の立法者も、昨年11月の仮想通貨取引所FTXの劇的な崩壊を受けて、仮想通貨に対する新たな規制枠組みを設定するよう圧力を受けており、2023年に仮想通貨市場が厳しく精査される見通しとなっている。
しかし、長期的には良い結果になると考える人もいる。「最終結果は、最近まで比較的秘密主義で不透明とされてきた環境で運営されてきた業界において、より規制が厳しく透明性の高い環境、市場の安定性の向上、投資家と消費者の保護の大幅な改善となるはずだ」とコーンフェルド氏は指摘した。