ドナルド・トランプ、米国大統領として初のビットコイン購入で歴史に名を残す

驚くべき展開だが、ドナルド・トランプ前米大統領は最近、ニューヨーク市でビットコインを使ってハンバーガーを購入した。これは米国大統領が仮想通貨で取引を行った初めてのケースだ。トランプ氏は選挙集会の前にこの購入を行い、この出来事はビットコインコミュニティと自身にとって画期的な出来事だと主張した。

暗号通貨への大きな変化

トランプ氏の購入は、ニューヨークのグリニッチビレッジにあるビットコインフレンドリーなバー、パブキーで行われた。合計998.70ドルの取引は、ビットコインのレイヤー2ライトニングネットワークで動作する決済プラットフォーム、ストライクアプリを通じて処理された。ビットコインコミュニティとの強いつながりで知られるパブキーは、愛好家の拠点となり、デジタル資産に関心のある人々のための教育スペースとして機能している。

バーの共同経営者トーマス・パッキア氏は、トランプ氏のビットコイン購入をビットコインの「成人」の瞬間と呼んだ。パッキア氏は、トランプ氏のような著名人がビットコインを使用していることは、デジタル通貨が一般大衆に受け入れられるようになったことを示していると強調した。「元大統領、将来の大統領候補。これはビットコインにとって本当に画期的な出来事だ」と同氏は語った。この暗号通貨へのシフトは、特にビットコインに対する以前の批判を考慮すると、トランプ氏の態度のより広い変化を反映している。

トランプ大統領の仮想通貨に対する姿勢の変化

トランプ大統領の最近の行動は、ビットコインや仮想通貨に対する彼の以前の姿勢からの転換を示している。大統領在任中、彼はビットコインを「根拠のないものだ」と呼び、そのボラティリティを批判したことで有名だった。しかし、2024年の選挙活動の一環として、トランプ大統領ははるかに前向きな姿勢を取り、仮想通貨による寄付を受け入れたり、仮想通貨分野で新たな取り組みを開始したりしている。

そうした取り組みの1つが、トランプ氏の息子であるドナルド・トランプ・ジュニア氏とエリック・トランプ氏が率いる分散型金融(DeFi)プロジェクト、ワールド・リバティ・ファイナンシャル(WLFI)の立ち上げだ。この動きはトランプ氏の仮想通貨とDeFi分野への関心が高まっていることを示唆しているが、一部の批評家はトランプ氏の関与の真剣さに疑問を呈し、技術支援よりも政治的な注目を集めることが目的なのではないかと推測している。

支持は拡大しているが懐疑論は残る

ウィンクルボス兄弟や経済学者のピーター・シフなど、仮想通貨業界の著名人はトランプ大統領の最近の仮想通貨事業を支持しているが、懐疑的な見方も残っている。批評家はトランプ大統領のDeFiプロジェクトであるWLFIを取り巻く透明性と明確性の欠如を指摘し、その実現可能性と投資条件について懸念を引き起こしている。一部の投資家は躊躇しており、プロジェクトがどのように機能するかについての詳細が明らかになるまで関与を控えている。

こうした懸念にもかかわらず、トランプ氏が仮想通貨界に関わっていることは否定できない。彼の最近のビットコイン購入とデジタル資産への継続的な関心は、進化する金融環境の中で存在感を維持しようとする彼の努力を反映している。これが仮想通貨コミュニティ内でトランプ氏をより広く受け入れることにつながるかどうかは不明だが、前大統領の行動が投資家や愛好家の注目を集めていることは間違いない。