PANewsによると、ノーザン・データAGは、AIクラウドコンピューティング(タイガ)とデータセンター(アーデント)事業を統合して米国でのIPOに向け、アドバイザー候補らと協議中と報じられている。IPOの評価額は推定160億ドル。同社は複数の機関投資家にアドバイザー役の入札を呼びかけており、今後数カ月以内にリードバンクを指定する可能性がある。早ければ来年前半にもNASDAQに上場する計画だ。銀行が提示する評価額は100億ドルから160億ドルで、上場前に同社はこの事業部門の少数株を投資家に売却する可能性がある。関係者によると、協議はまだ継続中で詳細は変更される可能性があり、検討中の戦略的選択肢の検討を中止する可能性があるという。ノーザン・データの代表者はコメントを控えた。

ノーザン・データの株価は今年約5%下落し、時価総額は約14億ドルとなっている。この動きは、AIクラウドコンピューティングへの投資熱が高まっている時期に起こった。ノーザン・データは11月にアナリストや投資家に対し、クラウドコンピューティング部門の別個のIPOを検討しており、米国でビットコインマイニング事業を上場する予定であると語った。5月の声明によると、同社の米国ビットコインマイニング部門であるピークマイニングは、約700メガワットのデータセンターを積極的に建設または開発しており、そうなれば同社は米国最大の仮想通貨マイニング企業の1つとなるだろう。しかし、仮想通貨マイニングの収益性が低下したため、マイニング企業はエネルギー消費量の多いデータセンターを、生成型AIアプリケーションをサポートするデジタルインフラに転換するようになった。11月、ノーザン・データはステーブルコイン企業テザー・グループから5億7500万ユーロの負債ファイナンス契約を取得し、1月にはテザーの4億ユーロ相当の投資ツールの買収を完了した。同社はこの資金を使って、最も人気のあるチップをNvidiaから購入しており、今夏の終わりまでに約2万個のH100 AIチップを導入する予定だ。