7月1日、CNBCの「Squawk on the Street」に出演したファンドストラット・グローバル・アドバイザーズの共同設立者兼調査責任者のトム・リー氏は、市場の現状、S&P 500の予想、ビットコインに対する強気の見解を語った。

市場見通しとS&P 500の予測

リー氏はまず、市場全体の状況とS&P 500に対する期待について語った。2024年半ばの時点で、リー氏は2025年の収益が予想よりも好調で、当初の260ドルから275ドル、280ドル、さらには285ドルにまで上昇する可能性があると強調した。同氏は、この収益見通しの改善は、連邦準備制度理事会がハト派になる可能性と雇用情勢の軟化と相まって、株価収益率(PE)の上昇につながる可能性があると考えている。

リー氏は、S&P 500 が 285 ドルの利益を達成し、株価収益率 20 倍を適用した場合、指数は年末までに 5,800 に達する可能性があると強調した。この予測は、今年前半と比較して、成長は継続するが緩やかになることを意味している。同氏は、このようなシナリオでは、過去 2 年間の市場のパフォーマンスを考えると、総収益は 20% 強になるだろうと指摘した。

現金保有の影響

リー氏は、投資家が保有する6兆ドルに上る多額の現金準備金について言及した。同氏は、5%の利回りで現金として眠っているこの膨大な流動性は、投資家が市場の大きな利益を逃したことに気付くと、まもなく「審判の日」を迎えるかもしれないと示唆した。同氏は、この認識が株式への投資を促し、市場の成長をさらに後押しする可能性があると述べている。

流動性の源

この流動性の源泉について質問されると、リー氏はそれが勤労所得と景気刺激策の組み合わせであると認めた。財政赤字は依然として高いが、現金の多くは資産の勤労所得から来ており、歴史的には経済や株式に再投資されていたはずだと指摘した。

ビットコインの論文

トム・リー氏もビットコインに対する強気の姿勢を語り、15万ドルという目標を改めて表明した。これまでのボラティリティと懐疑論にもかかわらず、リー氏は自身の予測に自信を持っている。同氏は、ビットコインの最近の苦戦は、長年懸念されてきたマウントゴックスの分配の過剰によるものだとしている。しかし、この分配は7月に開始される予定であり、リー氏は今年後半に急激な回復を予想している。

リー氏は、ビットコインの利益は毎年わずか数日に集中することが多いことを視聴者に思い出させた。具体的には、最も利益の大きい10日間を除外すると、ビットコインは年間でマイナスのリターンになるだろうと指摘した。

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